侵入への抵抗力

私はこと上下関係になると相手の希望に沿わなければ罪だという気がしてしかたがなくなる。むろん、人間同士であれば自分の意見を持って対していっていいのだという知識*1はあるのだけれども。


嫌な癖だ。会社やバイト先で上の立場の人には服従して見せてしまう。すると向こうも依頼しやすく思うのか私に仕事が回ってくる。そのうち飲みに誘われる。断れない。頻繁に飲みに誘われる。呼びつけられるようになる。その頃はさすがに「嫌だ」といいたくなってくるが断れない。そのうち手を繋いだり肩を揉まれたりスキンシップがでてくる。混乱していよいよ断れない。そんなことを何回か繰り返した。自分から主張を持たないキャラ作りに腐心してしまっているのだ。こういう罠にはまるたび私バカじゃなかろうか?と自虐的に思ったものだがバカで済ませては改善もされないだろう。侵入してくる人も相手が「バカ」なのだで済ましたほうが都合がいいだろうから。

やはり両親の行動パターンが私の今の癖の原因だろう。上下関係の上の人に過剰に恐れを抱き、コミュニケーションを臆病でもって諦める。私の母が父に対してこのように接していたので自動的に私も母からそのような行動パターンを生存術として教わった。結果、侵入され易い土壌ができる。さすがに父は私に対してスキンシップにまでは走りはしなかったけれど兄は接触してきたし。父と母のセックスはどんなものだったんだろう。一度レイプまがいのものを私の隣の布団で繰り広げていたことがあったが。
一番悪い癖は、その状態ですらまだ何かを守っていると思いこむことだ。どんなに過酷に侵入されて自我が小さくなっても、無くならないものは確かにある。でもそれは諦めを繰り返すことを許さないもののはずだ。私が母から教わったのは生存術ではなかった。

*1:上下関係だというのならなおさら、上の人は下の人の環境を整える責任があるのだし。